全国5事業所で稼働しているオンプレミスの基幹システムを刷新、今後の事業展開に対応できる仕組みへ移行。当初は複数企業による提案を受けられましたが、最終的に日本事務器の提案である、ERPパッケージ「CORE Plus」と、クラウドシステム基盤「Ezharness Hosting Plus powered by AWS(以下、Ezharness)」を採用し、事業拡大に向けての準備ができました。
こだわりの美味しい食肉及び加工製品を国内外のレストランチェーン店や飲食店に提供しております。生産から加工、流通、販売に至る事業者間の連携による食のバリューチェーンの一端を担い豊かな社会の実現に貢献しております。
今回のシステム刷新で実現したかったこと、改善したかったことは以下のとおりです。
従来の基幹システムでは情報の一元化が不十分で、売上等の集計は必要なときに担当者が
都度行い、他に必要な情報があれば担当者を探していました。いわゆる経験やカン頼みの非標準的な仕事のやり方です。加えて、人事異動や新入社員の配属時には、新しい業務に慣れるまでに多くの手間と時間がかかっていました。そのため、基幹システムの刷新・業務フローの見直しを実施し、パッケージシステムを活用した標準的な業務プロセスに変革したいと考えました。
現在、シンガポールやオーストラリアなど海外に拠点を設けるなど事業を拡大しており、今後も海外拠点の新設や他業態への事業展開を検討しています。
その前提がある以上、基幹システムが対応できないことが理由で事業展開できなくなる状況は避けたいと考えています。そのため、この先5年、10年スパンでの外部環境・内部環境の変化に柔軟に対応できる、拡張性に富んだシステムを導入したいと考えました。
トレーサビリティへの対応は、食品業界全体にとって必ず実現すべき項目です。食品を加工するときの調味料や添加物については出自の明らかなものだけを使います。
今回刷新するシステムにより、トレーサビリティをはじめとする安心・安全の仕組みをさらに強化したいと考えました。
そこで、これらを実現するためにRFPの形にまとめ、候補企業各社から提案を受けることにいたしました。そのうちの一つが日本事務器の「ERPパッケージ『CORE Plus』とクラウドシステム基盤『Ezharness』」でした。
基幹システムの基盤をクラウド化することについて懸念や抵抗感もありました。それは、セキュリティ管理についてです。ある領域については事業者のサービス仕様に委ねることになり、管理できないリスクがありました。また、ネットワークのレスポンスは保たれるのかという懸念もありました。
そこで、「自社内にオンプレミスのサーバを設置すること」と「クラウドシステム基盤へ移行すること」のメリット・デメリットを比較しました。
BCPの観点やクラウドシステム基盤の拡張性、日本事務器のクラウド保守体制に多くのメリットがあるという結論に至り、最終的に社内承認を得ることができました。
提案を求めた各社からの回答は、次の4基準に則って精査しました。
「機能を羅列しただけのような提案書」「提案書の社名だけ変えたような内容」ではなく、「RFPをよく読み込んでいるな」と感じさせてくれる会社のみを残しました。
パッケージシステムの基本機能がこちらの要望に対し一定の水準まで満たしていること、新しい事業にも対応できるよう、システムの拡張性や柔軟性があることを求めました。
パッケージシステムをただ導入するだけではなく、運用がスタートしてからの体制を重視しました。システムから基盤までの管理・運用をすべて任せられて、何か障害が発生したときに迅速で的確な対応を実施できることが重要でした。
要望している納期を達成できるだけの組織体制や実績があることを求めました。具体的かつ実現可能性のあるスケジュールが提示されていない提案を受け入れることはしませんでした。
この基準に基づき比較検討した結果、日本事務器とS社の2社が最終選考に残ることとなりましたが最後の決め手は「人」でした。「一緒にプロジェクトをやってみたい」と思ったのが日本事務器でした。
基幹システムを「CORE Plus」へ刷新し、「業務の標準化」「事業形態の変化に対応」「トレーサビリティの強化」に取り組んできました。今はまだ発展途上ではありますが、従来のシステムと比較すると、当社の仕事のやり方は、目標達成に向けて大きく進歩しました。
また、クラウドシステム基盤「Ezharness」を選択したことにより、システム管理者の手間も削減でき、事業部門との連携や、社員(システム利用者)へのフォローに時間をかけられるようになりました。
今後ともお客様のために、安全で安心な食品を提供していく所存です。日本事務器には、すぐれた製品とサービスとを通じて後方支援いただくことを期待しております。今後ともよろしくお願いします。
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更新日:2019年11月29日